30代女性が過労でうつ病になってから復職するまでの記録

30歳の時に過労からうつ病を発症した女が、休職・治療・復職の体験の記録を残します。うつ病で苦しんでいる働く女性の助けになれば幸いです。

うつ病で休職中の人!ポケモンGOで遊ぶと、セロトニンが増える理由

今週は「ポケモンGO」の話題で持ちきりでしたね。外を歩けば、老若男女問わず、スマホを片手にフラフラと…ちょっと異様なまでの盛り上がりです。という私もまんまと乗せられて、ポケモン集めてます。名前や設定はよく分かんなくても、自分の目の前にある現実世界がゲームになっているって、やっぱりすごく面白いです。集中しすぎで事故に遭わないように気をつけます。

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Pokémon GO

Pokémon GO

  • Niantic, Inc.
  • ゲーム
  • 無料

 

 

さて、今回の記事では「うつ病とポケモンGO」について書こうと思います。ツイッターでも既にいくつか指摘がありましたが、
「ポケモンGOは、うつ病の改善に有効である」
と私は自身の経験上、思っています。

 

 

 

私が、うつ病で休職していたのは2015年の春から秋なので、当然「ポケモンGO」はまだリリースされていませんでした。私がやっていたのは、「ポケモンGO」のシステムのもとになっている「Ingress(イングレス)」というアプリです。

Ingress

Ingress

  • Niantic, Inc.
  • ゲーム
  • 無料

 

きっかけは、ネットでうつ病の療養中の過ごし方か何かを検索していて、このアプリの存在を知ったことだったと思います。「Ingress」は簡単に言えば、スマホのGPS機能を使った陣取りゲームです。街中の目標物が「ポータル」というものになっており、その近くまで行って「ハック」することでアイテムを入手したり、「レゾネーター」という目印を設置したりするゲームです。説明はだいぶ雑です。私は「レジスタンス」という青チームに入っていました。

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「Ingress」はですね…このインタフェースがかっこいいんですよ…!攻殻機動隊とかマトリックスとか好きな人には堪らないデザインです。あと、音もかっこいいんです。イヤフォンして画面を見ていると、この世界観にどっぷり浸かれます。

 

さてさて、うつ病との関係ですが、このゲームの一番の特徴である、実際にその場所に足を運んでゲームを進めるという点が、うつ病の治療で重要な、セロトニンを増やす為の「日光を浴びること」そして「リズム運動(歩く)をすること」に繋がるんですね。うつ病の療養中、わかってはいたけど、歩くことは面倒に感じてしまうこともあり、サボってしまうことも多々ありました。そんな時に、ちょうど「Ingress」を始めたんです。スマホの画面を見ながら、ポータルを追っていると、あっという間に2〜3キロ歩けていました。「ハック」する時の効果音と画面がまたカッコよくて「もっとやりたい!」という快感になるんですよね。家に帰る時でも、ほんの少しだけ遠回りして、ちょびっと多めに歩いたりと、ゲームをしながらだと歩くことが苦痛にならないんです。

 

ゲームがうつ病の治療に有効である、というのは少し前から「ゲーミフィケーション」でわりと知られるようになっていました。ゲーミフィケーションとは、ゲームの仕組みを利用して、社会的な活動などに結びつける手法です。数年前からTEDとかでも取り上げられていました。ゲームという動機づけが、うつ病療養中の外出と運動を後押ししてくれるんですね。私もまさに、Ingressやりたさに、多めに歩くことができるようになっていました。

 

そんなIngressですが、弱点はスマホのバッテリーを消費しまくるので、モバイルバッテリーの購入が必須なこと。休職中で収入がない中だと、必要最低限な物以外を買うことに非常に抵抗感がありました。ケチって安いのを買ったら、不良品に当たってしまって返品するはめに…。再び働き始めた今だと、微々たる額なんですけどね。

 

と、いうことでIngressでお散歩が楽しみながらできるようになった経験から、ポケモンGOは、うつ病中の過ごし方に適したアイテムだと、オススメさせていただきます…!ただし、無理は厳禁です。体力が戻ってきて、体を動かしたいという気分になっている時なら問題ありませんが、うつ病初期の療養中は、無理な運動はNGです。回復段階になったら、自分のその時の体力を考えつつ、やりましょう。急激に長距離歩いたりすると、一気に疲れが出ますよ。

 

うつ病で休職していると、ゲームをすることに最初はすごく抵抗感がありました。ゲームだけじゃなく、映画を見ることや漫画を読むことも。他のみんなが仕事をしている平日の昼間に、こんなことをやっていいんだろうか…?と。復帰した今だから言えます。
「うつ病中でも、ゲームをやっていいんです!!」
だって、やりたいと思ったんでしょう?その気持ちが出てきたことが、回復に向けての一歩ですよ。私の知り合いでも、うつ病の回復過程でゲームをやってたという人、複数います。ゲームを進めてちょっと達成感があったり、お散歩して出逢った景色を美しいと感じたり、程よくお腹がすく感覚を気持ちいと思ったり、そういう小さなことを積み重ねていった先に、毎日きちんと生活することや、仕事をすることがあるんだと思うんです。てかね、休職もラストの方になると「うわー、来月から平日にゲームできないのかぁー、つまんねーなー」とか言えるくらい、図々しくなれるから(笑)逆にいうと、それくらいメンタル図太くなってないと、復職できないから…!ということで、休職中のみなさん、今がポケモンマスターになるチャンスですよ…!!